伝統の夏織物小千谷縮・越後上布展

kanazu362010-08-30

昭和30年5月に国指定を受けた重要無形文化財小千谷縮
越後上布」が、平成21年9月30日に開催されたユネスコ
(国連教育科学文化機関)政府間委員会で無形文化遺産
登録された。
無形文化遺産登録を記念し、新潟県伝統の夏織物を紹介する「小千谷縮越後上布展」が開催されていたので8月20日見てきた。
小千谷縮越後上布展(新潟市中央区:県民会館・8月20日)
 会場には無形文化遺産に登録された小千谷縮越後上布のほか明石縮や科布(しなふ)織の反物や帯など約80点が展示されている。
 十日町小唄に「越後名物数々あれど 明石ちぢみに雪の肌 着たらはなせぬ味の良さ・・・」と歌われる。
 興味を持ち小千谷縮越後上布・明石縮・科布をインターネットで調べた。
小千谷縮
 17世紀、堀次郎将俊(明石次郎)が、越後麻布の改良に成功した。
 その改良は魚沼地方全体に広がっていった。
 当時は、越後縮と呼ばれていた。
 1955年5月12日、「越後縮」として国の重要無形文化財に指定される。
 1960年に「小千谷縮越後上布」に名称変更。
越後上布
 新潟県小千谷市十日町市、塩沢町を中心に生産される、平織の麻織物。
 縮織のものは小千谷縮、越後縮と言う。
・明石縮
 明石縮の誕生は明治20年頃にさかのぼる。
 柏崎の縮問屋、洲崎栄介が京都西陣で、明石縮を研究しているのをみて、西陣よりも雪国で湿度が高く、越後縮以来の強撚の技術をもつ十日町の方が織るのにふさわしいと考え、裂見本を佐藤善次郎に見せ研究をすすめたのが発端だといわれている。
 独特の風合いに魅せられた佐藤は、研究と失敗と研究を重ねようやく世に出したのが明治23・4年頃。
 しかし、技術的に難点が多く研究を重ねて完成を観たのが大正の初年で、研究を始めてから30年の歳月を要した。
・科布織
 科布は新潟県山形県の羽越国境の雪深い2、3の山里の集落でしか織り継がれていない。
 科の木の繊維で織られる古代織物。
 科の木は高さ20mほどになる落葉高木。
 科布は通気性がよく、軽く、水濡れにも強く、つかいこむほど木肌の艶がでてくる。
夏織物展で小千谷縮越後上布・明石縮・科布を知った。

これが十日町小唄に唄われる明石縮 (イラストを模写)