教科書の今と昔と市島春城展
昨11月15日は歴史に残る1日となった。
大相撲九州場所で双葉山の69連勝に挑戦していた横綱白鵬が
平幕の稀勢の里に寄り切りで敗れ連勝が63でストップした
からだ。
新潟県立図書館で「学びの世界・教科書の今と昔」と「市島春城とゆかりの人々」展が開催されていたので11月11日見てきた。
・学びの世界・教科書の今と昔
会場には新潟県立図書館が保管する約2万点をこえる教科書の中から約1000点の資料が展示されている。
・江戸時代の学び
・四書と五経 ・古文真宝と思想録 ・古典文学 ・算術と算法 ・女大学
・往来物と庭訓往来 ・手習い手本 ・私熟「長善館」
・明治〜昭和初期の学び
・明治初期〜中期の教科書
明治5年の学制発布の始まり、明治23年に「教育ニ関スル物語」(教育勅語)が発布された。
・明治後期〜大正、昭和初期の教科書
明治33年に小学校の年限を4年とし、義務制となり明治40年には6年に延長された。
大正に入ると、日本歴史、地理の授業が増加し、理化は尋常小学校4年から採用された。
手工、実業および女児対象の家事が必修科目となった。
・現代の学び
・終戦直後の学び
終戦直後、GHQの占領下で、教科書の超国家主義、軍国主義などに対し、切り取り、貼り合わせ、墨塗りなどの指示が出された。
昭和21年に発行された暫定的な教科書は粗末な紙に印刷され、製本もされていないものも多く、「折りたたみ教科書」や「仮綴じ教科書」などと呼ばれた。
・昭和30年頃の学び
経験を中心とした教育から知識を中心とする系統性を重視した教育内容に。
・昭和45年頃の学び
昭和43年の学習指導要領の改訂で、算数・数学に集合・関数・確率が導入されるなど、教科書の内容が質、量ともに大幅に増大した。
昭和52年の改訂では「ゆとりと充実」が唱えられ教科書の内容も1割程度削減された。
・平成5年頃の学び
平成元年の学習指導要領では、「個性を生かす教育の充実」が目的された。
平成10年には学校完全週5日制とあいまって教育内容が厳選され、教科書の内容も大幅に削減された。
・ローマ字教育
昭和22年、文部省は小学校の第4学年以上で年間40時間以上ローマ字による国語の読み書きを行うことを示した。
・市島春城とゆかりの人々
市島春城は、安政7年(1860)2月17日下条村(現阿賀野市)の角市市島家の市島直太郎の長男として出生した。
会場には、旧水原町(現阿賀野市)出身で、早稲田大学の初代館長を務めた市島春城(1860〜1944)と親交のあった文人の書や自ら収集した印鑑などゆかりの資料約30点が展示されている。
同館は、春城の遺族から寄贈された資料約300点を保管している。
今回、同館所蔵の「春城蔵印章」16点も展示されている。
脇に「大変貴重な資料のためこのたびの展示以外では閲覧できませんのでご了承ください」と書かれている。
教科書の今と昔展では、会場に手袋が用意され手袋をはめれば教科書を手にとって自由に見ることができる。
終戦直後の懐かしい思い出の教科書を開いた。
懐かしい教科書が (イラストを模写)