ミズアオイとオニバス
8月19日の久しぶりの雨で猛暑も一休み。
昨20日の新潟市の最高気温は30度を割る27.5度、
最低気温は22.7度と涼しさが肌に感じる一日に。
涼しさに誘われミズアオイとオニバスの花を見てきた。
・ミズアオイ(新潟海老ケ瀬地区・8月20日)
新潟県内のミズアオイの自生地は福島潟(新潟市北区)や佐潟(同市西区)など6カ所が知られる。
新潟市東区国道7号新潟バイパス海老ヶ瀬ICにほど近い海老ヶ瀬地区内にある排水路で、2004年(平成16)にミズアオイ自生が確認され、「ミズアオイ」を地域の宝物として後世に引き継いでいこうと農家の人が中心となり保全活動を続けている。
現地の看板に
「ミズアオイとは:ミズアオイ科の1年草。水辺に生え、葉の形はアオイ(徳川家の家紋として使われているカンアオイの仲間)に似ているためこの名が付けられた。
1995年の新潟県内の報告では、福島潟や瓢湖など5カ所でしか確認されませんでしたが、2004年に新潟市東区海老ケ瀬地区の水田用排水路で発見され保全活動が進めれてています」と書かれている。
ミズアオイが自生する水路の周りの土手はきれいに草が刈られ、見学できるように木道も設置されている。
木道を歩いた。
やっと青紫色の花を一輪見つけた。
花の咲く時期は8月下旬から9月上旬で見ごろはもう少し先。
・オニバス(新潟市北区福島潟:オニバス自生池・8月20日)
8月の毎週土・日の午前中にオニバスの現地見学会が開催していると知り20日(土)見学してきた。
8月20日の花の開花数は185輪。
オニバス(スイレン科)は、日本の水生植物の中で一番大きな約2mの葉をつける一年草。
現在全国で70カ所程度しか生息が確認されない希少な植物であり、福島潟が日本の自生の北限。
オニバス自生池の脇に「北限のオニバス」と書かれた看板が立っている。
福島潟は、かつての舟の往来に支障をきたすほど潟一面にオニバスが生育したいました。
しかし、近年の干拓や水位の低下に伴って、昭和49年(1974)頃に絶滅したと思われていました。
ところが、昭和63年(1988)にこの場所にオニバスの生育が再発見され、分布が日本の北限であることから保護活動が始まりました。
平成3年(1991)から2カ年間、環境庁・新潟県の補助金を受けながらオニバス保護増殖事業が進められた結果、毎年生育させることができるようになりました。
また、平成3年(1991)にアムウェイ・ネーチャーセンターの助成により現在の池に整備されました(1994年7月・福島潟のオニバスを育成する会)と書かれている。
水の駅「ビュー福島潟」のメッセージボードにオニバス情報が書かれている。
・今年のオニバスの開花初認は7月10日 ・8月20日の開花数は185輪
花は早朝に開き午後にはしぼんでしまう。
花は9月上旬まで見られるという。
・番外:ハマボウフウ
新潟市西区青山海岸の「なぎさふれあいセンター(愛称:ゆうやけこばり)」に絶滅危惧種の「ハマボウフウ」の花の写真が飾られている。
ハマボウフウの花に魅せられ花を見に寺泊町野野積海岸に3年も通った。
ハマボウフウはセリ科で初夏に白い花を付ける。
新潟県内では寺泊野積の海岸と上越市の海岸でしか自生していないという。
しかし、春先の新芽は食用となるため乱獲されて絶滅の危機に。
野積浜に自生する「ハマボウフウ」を野積地域の宝物にと、地元有志で「野積ハマボウフウ育成会」を結成している。
1年目と2年目は、ハマボウフウの自生する場所が分からず広い浜辺をただ歩くだけだった。
「三度目の正直」ということわざがある。
浜辺を散策していると浜辺を散歩する集落の老人に出会った。
「この近くにハマボウフウが自生していると聞きましたが」
「自生してますよ」
親切に自生している場所まで案内してくれた。
花の咲く時期の2011年6月20日、自生している場所に直行、ついに“ハマヒルガオと並んで咲く「ハマボウフウ」と出あった。
ハマボウフウが自生する浜辺には“野積の宝”海浜植物保護育成地域“採取禁止“」と書かれた看板が設置されている。
新潟市東区の海老ヶ瀬地区内にある排水路ではミズアオイの花が咲き、新潟市北区の福島潟ではオニバスの花が咲く。
可憐な花は訪れた人たちの心をを癒し和ます。
ミズアオイの花一輪見つけた (イラストを模写)