食欲の秋に彩りを添えるるカキノモトと おけさ柿
食欲の秋に彩りを添えるるカキノモトとおけさ柿。
カキノモトとおけさ柿の出荷が新潟市南区や佐渡市や新潟市
西蒲区で始まったと新聞に。
おけさ柿の産地である新潟市西蒲区のJA越後中央の選果場
での集荷の様子を10月7日見てきた。
・カキノモト(新潟市南区白根)
新潟市南区白根地内をドライブすると畑一面がカキノモトで赤紫色に染まる。
カキノモトとは、中国では昔から漢方薬として食べられている菊。
新潟県内の下越地方では、食用菊としての「カキノモト」も広く栽培されている。
花弁は赤紫色の食用菊。
名前の由来は、昔から農家の垣の下に栽培されてきたことから「かきのもと」、食べてみたら思いのほかおいしかったから「おもいのほか」とい説が伝わる。
カキノモトの県内最大の産地である新潟市南区白根地域で、特産の食用菊「カキノモト」の出荷が10月5日から始まった。
JA新潟みらい「白根営農センター」によると、栽培を行っている農家は42戸で、生産量は新潟県内の約8割を占める。
7月末の記録的な豪雨で同地域の約6割の畑が冠水し「全て枯れてしまう」ケースが続出し、ことしは例年の3分の1の収穫にとどまるのではないかと。
収穫している農家の人は、「豪雨前までは順調に育っていただけに残念だ」と。
・おけさ柿(新潟市西蒲区竹野町)
おけさ柿の出荷が10月6日から新潟市西蒲区のJA越後中央の選果場で始まった。
旧巻町稲島では昭和44年に角田山・山麓で柿団地の造成が行われ、現在では150haの柿園地を有する大産地。
新潟県内では、佐渡市に次いで第2位の年間2560トンのおけさ柿の生産量を誇る。
・種無し柿「八珍」の由来
越後国に珍しいことがらを七つ集めた越後七不思議の話が伝わる。
親鸞聖人の越後七不思議は、逆さ竹・焼鮒・片葉の芦・三度栗・八房の梅・珠数掛桜・繋ぎ榧(つなぎガヤ)。
種無し柿は、七不思議の次に珍しいの意から「八珍」と名づけられた。
・越王(こしわ)おけさ柿の由来
日本海側で最北端といわれる前方後円墳「あやめ塚」などの遺跡がありその付近一帯を「越の王」と呼ばれる統率者がいたとされ、これら先人の徳を偲んで「越王おけさ柿」と命名された。
JA越後中央峰岡支店の話では、「ことしは開花後の日照不足と大雨の影響で3割ほどの約700トン前後の見込みだ」と。
・番外:収穫前に渋抜きするおけさ柿
八珍柿は渋柿だが、炭酸ガスやアルコールにより渋を抜いて出荷されるので、 店頭に並ぶときは甘い柿となっている。
渋抜き方法もいろいろある。
・アルコール度数47%の焼酎を使って抜く方法
5日から7日位で渋が抜ける。
・固形脱渋抜剤(固形エチルアルコール)使って抜く方法
7日から10日位で渋が抜ける。
おけさ柿は通常収穫後にアルコールを吹きかけて渋を抜く。
しかし柏崎市新道の「新道柿栽培組合」では、2010年から柿の実の収穫前に渋を抜く新しい手法の「樹上脱渋処理」に取り組んでいる。
樹上脱渋処理とは、八珍柿の果実1果につき固形アルコール(1センチ角、3グラム)1個を入れたポリエチレン袋で果実全体を覆う。
新道柿栽培組合では、開花100日後のまだ青い柿に3日間袋を掛けてアルコールを吸収させた後で外し、約1か月後に収穫する。
渋は柿の中で細かく固まり、黒ごまのような模様の果実になる。
樹上脱渋処理の柿は、収穫後に渋抜きした柿より、堅くて甘味が控えめなのが特徴。
新道柿栽培組合では、「甘過ぎず歯ごたえがあるので、サラダに入れて野菜感覚で食べられる。新しい需要を掘り起こせる」とし生産に力をいれている。
食欲の秋に彩りを添えるる赤紫色のカキノモトとオレンジ色のおけさ柿が食欲を誘う。
樹上脱渋処理のおけさ柿を食べてみたい。
畑一面が赤紫色に染まる (イラストを模写)