染色展と越後亀田縞作品展

kanazu362011-10-25

染色展と越後亀田縞作品展が開催されていたので見てきた。
・染織展(新潟市西蒲区中之口:先人館・10月20日)
 河面(こうも)元の染織展が中之口の先人館で開催されている。
 会場には、河面さんと「紺屋の会」の会員の作品が展示されて
いる。
 ・河面さんの作品
  海遊 ・叙の舞 ・如来 ・舞姫 ・神威 ・あうん ・清清 ・陽炎 ・夢幻
  など16点。
 ・「紺屋の会」の会員作品
  紺屋の会の会員5人の作品、
  ・花あそび ・静華 ・星屑 ・遊 ・芽生え 
  などなど。
・越後亀田縞作品展(新潟市南区白根:夢のくら・10月20日)
 新潟市南区白根の夢のくらで「越後亀田縞作品展」が開催されている。
 新潟市に隣接し、旧亀田町がある。
 亀田縞(かめだじま)の起源は享保年間とも寛政年間とも言われており、定かではない。
 当時は農家の自給用として織られていた藍染の綿織物が亀田商人の手によって集荷販売がされるようになった。
 亀田縞は農民の冬季の副業であったため、製品は必ずしも上等ではなく規格も不均一でしたが、安くて丈夫であったため需要があった。
 織る農民は袋津を主とした地域でしたが、亀田商人が集荷していたため、亀田縞と呼ばれるようになった。
 大正期にかけて亀田縞は全盛期を迎えたが、1938年(昭和13)に戦時指定生産が始まり、和服から大量生産の洋服へと移行が始まったことから、300年続いた亀田縞生産も終息していった。
 2005年(平成17)に亀田縞の再興をと地元の二人の職人が伝統を引き継ぎ復活させた。
 会場には亀田縞で織った作品が多数展示されている。
 ・着物 ・洋服 ・ネクタイ ・帽子 ・財布 ・バック ・のれん  ・花型ブローチ  
 ・ブックカバー ・ペットボトルケース   
 などなど。
・番外:カラムシの織物
 カラムシは、イラクサ科に属する宿根草の植物で、苧麻(ちょま、からむし)、または青苧(あおそ)といい、一般的に畑で栽培するカラムシの繊維を青苧と呼んでいる。
 越後では、戦国時代に上杉家が栽培を奨励したことでも知られる麻の一種。
 カラムシを原料とする上布の生産地では、越後(越後上布小千谷縮布)や宮古宮古上布)、石垣(八重山上布)などがある。
 福島県の昭和村は本州における唯一、上布原料の産地として知られている。
 新潟市西蒲区岩室地区には、NHK大河ドラマ天地人」で直江兼続実弟大国実頼が城主を務めた天神山城跡があることにちなみ、カラムシで街おこしをと公民館の事業としてカラムシ織りに取り組んでいる。
 地元の主婦らが中心となり、福島県の昭和村を視察するなどカラムシの刈り取りから、繊維の取り出し、機織まで一貫して行う。
 今では織った布が、岩室温泉街の旅館や菓子店などののれんに使用されるなど、活動の幅を広げている。
布の世界が広がる・・・。
布の世界を楽しむ (イラストを模写)