地域の宝墓所の取り壊しと天然ガス   タンクの補修

kanazu362011-11-21

地方紙新潟日報に「新潟市西区亀貝に新しい街が誕生します!」
と大きく出ていた。
地域を歩き地域の宝墓所の取り壊しと天然ガスタンクの補修に
遭遇した。
・坂井村割元前田家墓所の取り壊し
 坂井村は西川左岸に沿い、東は小針村、西は大野郷屋村、北は寺尾村田村に接す。
 坂井村割元前田氏は保元2年(1157)勅命により越前国を治め、後に加賀国片山津に移住して広瀬氏を名乗っていたが、20代親長の時に藩主前田利常公(3代藩主)から前田姓を賜った。
 前田家の先祖の21代昭親が承応2年(1653)片山津から内野に移住し内野村の庄屋前田氏の初代(助右衛門)となった。
 同家は内野村の切立て庄屋前田助左衛門(初代)の子九郎右衛門(寛延3年:1750年7月19日没)が始祖で、屋敷内に藩邸の郷蔵が置かれ、また割元庄屋として坂井組14か村を支配し、庄屋は代々前田家が世襲した。
 前田家の子孫が新潟の地を去って後は、番頭として働いた小林家の人が割元庄屋前田家墓所の墓守を代々続けてきた。
 犬山市に住む割元庄屋前田家の末裔が、坂井の地に埋葬されている先祖の遺体を掘り出し火葬して遺骨を犬山市の前田家の菩提寺に埋葬することになった。
 昔は土葬だったため先祖の遺体はかめに入れられ墓地に埋葬されていると伝わる。
 9月11日、墓所で読経が行われ、警察官立会いの上で墓が掘り起こされた。
 墓の下からかめが出土した。
 かめの中に遺体がありその周りは炭で覆われていた。
 遺体は火葬され骨は近くの護念寺に安置され、墓石は石屋に引き渡された。
 遺骨は後日犬山市の前田家の菩提寺に埋葬されるという。
・自家用天然ガスタンクの補修
 ・自家用天然ガスの採取規制
  自家用天然ガスの規制は、昭和43年度に「新潟市自家用天然ガス採取規制条例」を制定し、新規採取の禁止及び更新採取の制限を行った。
  さらに翌昭和44年には、条例を改正して更新の採取についても禁止している。
  平成17年には、周辺市町村との合併に伴う条例改正により、一部地域を除き新規及び更新採取を禁止してる。
  既存天然ガス井戸の使用者に対しては、他の燃料に転換させるための助成措置として、昭和47年度に新潟市地盤沈下対策燃料転換助成規則を制定したが、地盤沈下の沈静化などで所期の目的が達成されたことから、昭和59年度をもってこの規則は廃止された。
 ・自家用天然ガスタンク
  新潟市の坂井輪に昭和50年頃越してきたころは、近くの農家の庭にガス井戸があり天然ガスのタンクがあった。
  地下からくみ上げられたガスはタンクに貯蔵されパイプを通して家の中に引き入れ燃料として使っていた。
  地盤沈下の影響でガスの採取が禁止されたことから、ガスタンクはそのまま農家の庭先にいまも残っている。
  しかし、今はもう天然ガスを燃料として使う農家はほとんど見当たらない。
  近くの農家でガスタンクの補修をしていた。
  ガスタンクの中心棒が腐食したので新しいものに取り替えているところだった。
  この農家ではいまでも天然ガスを採取し、野菜などのハウス栽培の暖房に使っている。
・番外:亀貝地区に新しい街が誕生する
 新潟市西区の亀貝地区の新潟西バイパス亀貝IC近くに新しい街が誕生する。
 計画では、亀貝土地区画整理組合が30.72ヘクタールの農地を開発してスローライフをテーマにした都市と農村の共生する街を誕生させる。
 街は、「住宅ゾーン(2.37ヘクタール)」「商業業務ゾーン(14.36ヘクタール)」「流通業務ゾーン(5.637ヘクタール)」などに分けられ、平成28年3月末に完成する予定。
地域の宝であった割元庄屋の墓所が姿を消し、天然ガスの採取が次々と中止され天然ガスタンクも姿を消す。
変わって地区には新しい街が誕生する。
ここに新しい街が誕生するよ!  (イラストを模写)