休耕田を油田にと発電あれこれ
2月18日の新潟日報に「藻類から燃料製造」と題し、筑波大学の
前川孝昭名誉教授と新潟大学の中野和弘大学院教授の研究が
紹介された。
新潟県の発電あれこれも新聞に紹介されていた。
・藻類から燃料製造で休耕田を油田に
・筑波大学前川孝昭名誉教授
筑波大学系のベンチャー企業「筑波バイオテック研究所」の代表取締役前川孝昭氏(68)は、比較的容易に培養可能な「藻」から油が採れることを発見した。
この新しく見つけた藻にNew Strain X(NSX)と名付けた。
1ヘクタールを使って培養すると取り出せる燃料は年間約550キロリットルで、ドラム缶およそ3000本分に相当する。
培養地としては耕作放棄地を想定している。
耕作放棄地は全国に約40万ヘクタール、新潟県は約1万ヘクタールほどある。
前川教授のグループは2012年1月、藻類油を製品化スルプラントの建設用地として茨城県と工業団地の借地契約を締結、6月から試験操業に入る。
前川教授は、「4・5年で投資分を回収できると見込む」と。
・新潟大学中野和弘大学院教授
新潟大学の研究室でもフラスコの中で石油を作る藻(ユーグレナ:ミドリムシの仲間)が着々と育っている。
ユーグレナは油脂を含んでいるという。
農林水産省は2012年2月7日、藻から石油を作る研究の新潟大学をほじめてした産学連携組織を支援対象として認可した。
新潟大学では「寒冷地での栽培」を探るため、冬の新潟の環境を再現し、藻の成長を調べている。
中野教授は、太平洋側に比べれば年間収量は少ないかもしれないが、農家のそこそこの収入につなげられないか」と。
・天然ガスから石油製品製造
1月27日独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMC)は、天然ガスから石油製品製造の商業化ができる技術を確立したと試験の成功を発表した。
天然ガスから石油製品を製造する日本独自のガス・ツー・リキッド(GTL)の実証試験は新潟市北区太郎代で2009年4月16日から行われていた。
・発電あれこれ
・消化ガスで発電
新潟市は2012年度から新潟市中央区の中部下水処理場に新たに発電施設を設け、処理工程で発生する「消化ガス」を使って発電を始める。
これまで消化ガスは汚泥の焼却などに使われていたが、今後は全量を発電に充て、同処理場で必要な電力の約4割を賄う計画。
これに伴ない汚泥の焼却をやめ、温暖化効果ガスも削減する。
下水処理場で消化ガス発電を行うのは新潟県内で初めて。
・風力発電
新潟市は同市で初となる風力発電所の設置に向け、今春から沿岸部で適地を探す基本調査を行い2014年度中の発電を目指す。
新潟県によると、県内には新発田・柏崎・上越・糸魚川の4市に計14基の風力発電があり、現在胎内市で10基(2万キロワット)の建設が進んでいる。
・メガソーラー発電
1月31日燕市は、大規模の太陽光発電施設「メガソーラー発電」を市内で建設・運営する事業者を2月1日から公募すると発表した。
市の遊休地を無償貸与し、発電規模1メガワット(1000キロワット)程度のの施設を想定し今夏の稼動を見込む。
・建設予定地:燕市上河原の吉田南最終処分場跡地約4万平方メートル
・年間発電量:100万キロワット時(一般家庭約300世帯分)
巷では休耕田を利用し藻類から石油を造る話題や風力・太陽光・ガスを利用して発電する話題が・・・。
休耕田が油田になる日は (イラストを模写)