巨大看板の修復と大箸の奉納

kanazu362012-07-29

長岡市のアオーレに展示されている「機那サフラン酒本舗」の
巨大看板が8月の長岡まつりの開催までに撤去されるのではと。
修復された巨大看板と昔箸まつりに奉納されたという旧巻町
満福寺の大箸を見てきた。
・巨大看板の修復と撤去
 ・巨大看板の撤去
  長岡市アオーレ長岡に、市内摂田屋で薬酒を製造する老舗「機那サフラン酒本舗」の巨大看板が4月8日から展示されている。
  長岡市では、巨大看板を8月初旬の長岡まつりまでに撤去するようNPO法人醸造の町摂田屋町おこしの会」に要請している。
  同法人では「撤去後は摂田屋地区に移して立てたい」とするが、アオーレからの撤去費用だけで約200万円掛ると頭を悩ませている。
  巨大看板は今後の落ち着き先は・・・。
 ・巨大看板の修復
  機那サフラン酒本舗(長岡市摂田屋)は、明治20年(1887)初代古澤仁太郎氏が創業。
  機那サフラン酒本舗は、昭和初期には養命酒と勢力を二分した。
  明治から昭和初期に財を成した同本舗の敷地は約3000坪。
  庭には国内各地から取り寄せた奇岩などがある。
  主屋正面左側に極彩色に彩られた鏝絵(こてえ)の素晴らしい機那サプラン酒本舗の巨大看板(幅2m・高さ6.4m欅製)があった。 
  巨大看板は、機那サフラン酒本舗が1911年4月に作った名物看板で、竜や武者などがびっしり彫り込んだもの。
  看板は1997年に老朽化して倒伏の後、新発田の東北民芸館が所有していた。
  2010年(平成22)夏、NPO法人醸造の町摂田屋町おこしの会はこの看板を買い戻し、東日本鉄道文化財団の支援を受けて修復に着手していた。
  看板の修復作業が昨年5月にほぼ完了し、6月1日同市中之島のトーア中之島工場で披露された。
  修復された巨大看板は、今年4月8日から長岡市アオーレ長岡に展示されている。
  昔の看板の写真は、長岡市摂田屋の機那サフラン酒本舗土蔵で見ることができる。
・箸まつりと(新潟市西蒲区仁箇:満福寺・7月28日)
 ・箸まつり
  箸まつりとは、使い古した箸の供養するために毎年8月4日に行われる祭り。
  日本では1975年より毎年8月4日を「箸の日」とし、東京山王日枝神社、奈良吉野杉箸神社では箸感謝祭・徳島箸蔵寺では箸供養が行われるほか日本各地で箸にちなんだ行事が開催される。
  新潟市西蒲区仁箇の曹洞宗満福寺に「日本一の大箸」が奉納されている。
  「日本一の大箸」に魅せられ満福寺を訪ね住職から話を聞いた。
  満福寺の箸まつりは、現住職が昭和50年ころから始めたが、20年ほど前に病気で倒れてから箸まつりを中止している。
 ・大箸の奉納
  満福寺本堂入口左側壁に、「箸のうた」と「五観の偈(ごかんのげ)」が書かれ、「日本一の大箸」と「夫婦はし」が奉納されている。
  五観の偈とは、主に禅宗において食事の前に唱えられる偈文。
  大箸には「温心(食事は温かい心でいただきましょう)」と「日本一の大箸」の文字が書かれている。
  日本一の大箸は、人生50年と昔から言われていることから「箸が一食に一膳使われると計算、50年間に使う箸の量をコンピュータで計算して日本一の大箸を作り信者が奉納した」もの。
  夫婦箸一組は、昭和52年(1977)8月4日の箸まつりに信者が奉納したもの。
修復された「機那サフラン酒本舗」の巨大看板。
このような巨大で装飾をほどかされた文化財的な価値のある看板は、全国を探しても見当たらないという。
巨大看板の新たな落ち着き先は・・・。
この夫婦箸は (イラストを模写)