浮世絵展とのぞきからくり展

kanazu362012-08-23

きょう8月23日は二十四節気の一つで、暑さが終わるとされる
処暑」。
昨22日夜は発達した積乱雲の影響で、新潟県内の各地で雷雨
となったが、新潟市内は雨は降らなかった。
新潟市西蒲区の巻郷土史料館で「春夏秋冬浮世絵めぐり展」と「のぞきからくり展」が開催されていたので見てきた。
・春夏秋冬浮世絵めぐり展
 会場には春夏秋冬のコーナーに分けられ歌川広重のほか、
 小林清親月岡芳年ら絵師らの浮世絵約60点が展示されている。
 展示されている浮世絵は、旧巻町出身で東京の高校教師だった故鹿島徳治さんのコレクションの一部。
 ・春:亀戸梅屋舗・蒲田の梅園
 ・夏:大はしあたけの夕立・堀切の花菖蒲 
 ・秋:両国花火・市中繁栄七夕祭 真間の紅葉
 ・冬:深川の木場雪景色・浅草金龍山
 ・小林清親:小梅曳舟角雪景色
 などなど。
のぞきからくり
 新潟市が主催する、水と土の芸術祭の開催に合わせ8月19日までの毎日曜日、のぞきからくり紙芝居風「八百屋お七」と「幽霊の継子いじめ」が口上実演される。
 のぞきからくりとは、台座についている22個(上段10・下段12)ののなぞき穴から、口上師の語りに合せて「中ネタ」(物語の場面を描いた押絵)が切り替わるのを楽しみながら観賞する。
 ・のぞきからくり
  「のぞきからくり」の源流は三つに分けられる。
  ・17世紀に到来したヨーロッパの「眼鏡絵(めがねえ)」と「覗(のぞ)き眼鏡」(遠方法で描いた銅版画を凸レンズで覗くもの)
  ・17世紀末に竹田からくり人形座の人形を模したものを覗き眼鏡で覗く(のぞきからくり
  ・中世に発生した仏の教えや寺の縁起などの掛け物に仕立て、それを物語風に解説する(絵解き)
  これら三つのものが一体となって後世の形式になったのは18世紀の末の天明年間。
  最盛期は明治・大正時代で、その後映画の出現で昭和10年ころを境にして衰退していった。
  昭和50年の秋に、旧巻町の古寺家に「幽霊の継子いじめ」一式と「八百屋お七」の中ねた7枚が現存することが分かった。
  現在、国内にその存在が確認されているのぞきからくりは、 旧巻町の「のぞきからくり幽霊の継子いじめ」を含めて3台のみである。
 ・「のぞきからくり幽霊の継子いじめ」の補修
  幽霊の継子いじめは、昭和51年の修復後33年が経過し、「のぞきからくり」に破損等の劣化が進んだため、平成21年3月に解体調査を行い、同年4月から7月にかけ最大限に原形を保ちつつ、必要最小限の補修を行った。
 ・のぞきからくり八百屋お七」屋台の復元  
  現存する「八百屋お七」の中ねた7枚を元に、のぞきからくり八百屋お七の屋台の復元作業が行われ、平成24年4月に100年ぶりに復元完成した。
  4月28日「のぞきからくり屋台“八百屋お七”」の復元屋台完成を記年して、新潟市西蒲区巻の巻文化会館でお披露目発表会が開催された。  
  完成したのぞきからくり屋台は、高さ:約3.5メートル・横幅:約3メートル、屋台の上部には、“八百屋お七”の物語の沿った場面や登場人物を、綿や布を使って立体的に表現した押し絵の看板が設置されている。 
真夏の一日「春夏秋冬浮世絵めぐり展」を鑑賞後、のぞきからくり展で紙芝居風「八百屋お七」の口上実演を楽しんでみては・・・。
のぞきからくりを楽しむ (イラストを模写)