新潟の杉と酒

kanazu362012-12-27

寒い冬は熱燗が恋しくなる季節。
12月21日環境省は、来春のスギとヒノキの花粉飛散予測
(第一報)を発表した。
昨夏の猛暑による日照時間の長さや高温の影響で、東日本を
中心に花粉の飛散量が例年より多いと予想している。
予測飛散量を例年と比べると、関東から東海にかけての地域は1.3〜2.1倍。
中国地方の一部や四国、九州はやや少ないが、花粉症に注意が必要な飛散量に達する地域が多い。 
新潟の杉と酒の話題を新聞などから拾った。
・新潟の杉 
 昔から「新潟では、杉と男は育たない」という言葉がある。
 これは、新潟の冬は厳しく杉の木は育ちにく、また、日本一のコメどころでは喰うに困らなかったので男の子はぬくぬくと育ったからだとか。
 新潟県内で植林した杉は延べ13万ヘクタール、森林全体の面積は86万ヘクタールで共に全国第5位。(林野庁:全国森林計画から)
 今では、新潟県面積の125万ヘクタールの約68%が杉やカラマツやブナなどの森で、田畑耕作17万ヘクタールを超える「杜の国」。(新潟県農林水産部林政課)
 民有林も57万ヘクタールあり全国5位、人工林は14万ヘクタールでその9割が杉。
 柱や梁に使える太さの樹齢46年以上の杉貯蓄量は3000立方メートルに上がり、秋田・福島・長野をもしのぐ杉王国で新潟でも杉がすくすく育ち杉の宝庫である。
 新潟県では県産材杉の活用を広く呼びかけるため「越後杉ブランド」として推奨している。
・新潟の酒
 今年も熱燗が恋しくなる季節がやってきた。
 新潟県には蔵元が92社あり、うち73社が創業100年以上の老舗。
 蔵元の数も一人当たりの清酒消費量も、全都道府県中でトップで生産量は全国で三番目。
 越後湯沢駅の1階のコンコースの奥にある日本酒の販売店では、越後の全ての蔵元のお酒が展示販売されている。
 酒米は新潟で生み出された「五百万石」や「越淡麗」。良質な酒米を贅沢に磨き、雑味のない淡麗なお酒が生まれます。仕込み水は、雪どけ水が湧き出した軟水。
 まろやかさがポイントで、どの銘柄を飲んでもハズレがないと言われるほど、新潟の地酒はレベルが高い。
 越乃寒梅や亀の翁など“幻の酒”を生み出し、1970〜1990年代には全国に地酒ブームを巻き起こした。
 ただ近年は、高い評価にもかかわらず売れ行きが伴わず、ピーク時に8万キロリットルを超えた出荷量も2011年度には8万キロリットル台に低迷している。
 蔵元では「もう一度酒で新潟を盛り上げたい」と奮闘している。
・番外:無花粉スギ初の植林
 花粉を出さない「無花粉スギ」を種子から大量生産する技術を全国で初めて確立した富山県で11月10日、苗の植林が始まった。
 同県森林研究所によると、住宅用の木材など林業用として本格的に植林を始めたのは全国初という。
 無花粉スギは1992年、国内で初めて富山市内の神社で原木が見つかり、同研究所が研究を開始。
 原木をもとに品種改良を重ねて、2008年に優良な無花粉スギの生産技術を確立。
 2009年から、苗の大量生産を進めていた。
 植林は同県立山町の山林で始まり、森林組合の関係者らが広さ約1500平方メートルの伐採跡地に、約30〜60センチに育った苗300本を植えた。
 県は今年度内に県内4森林組合などに苗を出荷し、約2万3000平方メートルの山林に計4700本を植林する方針で2016年以降は県外への出荷も予定している。
寒い冬の夜は地酒の熱燗で・・・。
新潟では、杉と男は育たない? (イラストを模写)