除夜の鐘とおせち料理とお屠蘇
正月まであと2日。
子どものころ歌った「もういくつねるとお正月・・・」の唱歌を思い
出す。
子どもたちの楽しみは、お正月にもらえる「お年玉」。
週刊こども新聞「ふむふむ」に除夜の鐘とおせち料理の話が出ており興味を持ちインターネットで調べた。
・除夜の鐘
除夜とは大晦日の夜のこと。
梵鐘(お寺の釣り鐘)の音には、不安や悩みを取り除く働きがあり、心を真っさらにして新年を迎えようと、願いを込めてつく。
鐘をつくのは全部で108回。
今年の内に107回つき、最後の1回を1月1日の午前0時ちょうどに鳴らすのが正式な作法。
108という数の由来については複数の説がある。
・人間の煩悩の数を表す
・一年間を表す
月の数の12、二十四節気の数の24、七十二候の数の72を足した数が108
・四苦八苦を表す
四苦八苦を取り払うということで、4×9+8×9=108をかけたとも言われる
海外では除夜の鐘ではなく、爆竹を鳴らしたり、ダンスパーティーをしたりして年を越す国もある。
・おせち料理
おせち料理はもともと正月だけに食べられるものではなかった。
おせちは漢字で「御節(おせち)」と書き、季節の節目となる日である節句を意味する。
中国渡来の年中行事で江戸時代には、人日(じんじつ:1月7日)、上巳(じょうし:3月3日)、端午(たんご:5月5日)、七夕(たなばた:7月7日)、重陽(ちょうよう:9月9日)の五節句が定められた。
それぞれの節句には特別の料理があり、この日に食べるお祝いの料理はすべて「おせち」といわれた。
それがいつのころからか、正月料理だけを指すようになった。
おせち料理は、煮豆(新潟県では酢豆)、数の子、田作り(乾燥させたカタクチイワシ)の3品が基本。
煮豆には「マメに行きたい」、数の子には「たくさんの子孫が生まれ栄えるように」、田作りには「豊作になって」という願いが込められているとか。
イワシなのになぜ「田作り」なのかというと、昔、干して粉にしたイワシが田んぼの肥料として活用されていたためといわれている。
・お屠蘇
お屠蘇とは、一年間の邪気を払い長寿を願って正月に呑む薬酒である。
「屠蘇」は、「蘇」という悪鬼を屠(ほふ)るという説や、悪鬼を屠り魂を蘇生させるという説など、微妙に違う解釈がいくつかある。
数種の薬草を組み合わせた屠蘇散(とそさん)を日本酒に味醂や砂糖を加えたものに浸して作り、小・中・大の三種の盃を用いて飲む。
昔から、「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し」と言われ、伝統的な正月の祝いの膳には欠かせないものとなっている。
・番外:お年玉
お年玉は、正月に新年を祝うために贈答される品物のことで単に年玉ともいう。
現在では特に子供に金銭を与える習慣及びその金銭の意で用いられている。
年末に贈られる歳暮と異なり、目上の者が目下の者に贈るのが特徴。
子から親への新年祝などの場合には表書きを「お年賀」とする。
子どもたちが、お年玉を楽しみにするお正月はもうすぐ・・・。
除夜の鐘を聞きおせち料理を (イラストを模写)