新品種大根と家の中の植物工場と ヤマメ
辛み成分ゼロの大根の新品種や家の中の植物工場やニジマス
からヤマメ誕生など話題の記事が新聞に。
・辛み成分ゼロの大根の新品種
白くて臭わないたくあんが作れる大根の新品種を、農業・食品
産業技術総合研究機構の野菜茶業研究所(津市)とお茶の水女子大が開発した。
最近は、たくあん独特の臭いが苦手という人も多く、こうしたニーズに応えようと研究を進めてきた。
この品種は「だいこん中間母本農(ちゅうかんぼほんのう)5号」。
大根は切ったり、おろしたりすると、時間がたつにつれて大根に含まれる辛み成分が分解されて独特のにおいを放つ物質になる。
同研究所が辛み成分のほとんどない品種を育て、そのなかでも最も辛み成分が少ない大根の種を選んでそれを育て、繰り返した結果、5世代目に含有量ゼロの品種ができた。
大根の辛み成分とは、大根の辛味成分4−メチルオ−3−ブテニルイソチオシアナートの含量が多いほど黄色になる。
大根を塩漬として漬け込むと、徐々に黄色くなっていく。
これは、大根の中に含まれる辛味成分が分解され、他の成分と結合して黄色を示す事が原因で、大根が変色するのもこの辛み成分のせいだ。
この品種は変色しないので、色むらを防ぐための着色料を使わずにすみ、長期間冷凍保存する業務用の大根おろしやさしみのつまなども白いまま保つことができるという。
・家の中にも「植物工場」
植物の栽培は、露地栽培・施設園芸・水耕栽培 ・植物工場というように発展してきた。
いまは、人工照明で野菜を育てる「植物工場」が急速に普及している。
植物工場とは、施設内で、植物の生育に必要な環境を、ED照明や空調、養液供給等により人工的に制御し、季節を問わず連続的に生産できるシステム。
魅力は、
・1年中安定的に生産できる
・工業団地・商店街の空き店舗等農地以外でも設置できる
・多段化で土地を効率的に利用できる
・自動化や多毛作で高い生産性を実現できる
・形や大きさ、品質が揃うので、加工が容易
・栄養素の含有量を高めることが可能
・無農薬で安全・安心。無洗浄で食べられる
などなど。
最近では、家庭に普及させようと、企業がリビングや台所向けの栽培装置の開発に力を入れている。
・パナソニックでは、マンションの室内置かれた家庭用植物工場
・旭化成ホームズでは、台所組み込み型の家庭用植物工場
・三洋ホームズでは、キッチンカウンターにオプションを組み込んだ家庭用植物工場
などなど。
企業は、家庭用植物工場で三つ葉やシソやレタスやバジルなどの野菜の栽培で自給自足ができて、インテリアとしても楽しめるとPRする。
・ニジマスからヤマメ誕生
東京海洋大のチームが1月14日、凍結保存したヤマメの精巣を移植し、ニジマスの腹の中でヤマメの精子と卵を作り、それらからヤマメを生み出すことに成功したと発表した。
卵ができた仕組みは未解明だが、精巣さえ保存していれば絶滅した種でも復活させられる技術で、魚類の「種の保存」に役立つという。
チームは、いったん絶滅したとみられていたが、山梨県の西湖で約70年ぶりに見つかったクニマスに応用するため、精巣の保存を進めている。
海洋大の吉崎悟朗教授(発生工学)らは2007年、ヤマメにニジマスの精子や卵を作らせることに世界で初めて成功しており、この技術を発展させた。
この技術を応用すれば、飼育が容易なサバのような小型魚種にクロマグロの稚魚を産ませることも可能になることが期待される。
新春から巷に野菜や魚の話題が・・・。
家の中にも植物工場が (イラストを模写)