生き物たちの話題あれこれ
トキがこれまでのコウノトリ目(もく)からペリカン目に変更や新種
のカエルと新種のカエルフクロウ発見などの生き物たちの話題が
新聞やテレビに。
・トキはペリカンの仲間
国の特別天然記念物トキを含むトキ科の分類について、日本鳥学会がこれまでのコウノトリ目から、ペリカン目に変更したことがわかった。
近年のDNA解析で、ペリカンに近いことがわかったため。環境省は「分類が変わっても保護の位置づけには全く影響ない」としている。
生物の分類では「科」の上に「目」があり、トキはコウノトリに外見が似ていることから、コウノトリ目トキ科とされていた。
ところが、米国チームによるDNA解析で、コウノトリよりペリカンに近いことが判明。
同学会は昨年9月、日本鳥類目録の改訂で、ペリカン目トキ科に変更した。
・空飛ぶカエルの新種
ベトナムのホーチミン近郊で2009年に発見されたカエルが新種だったことが分かった。
発見者は、オーストラリア博物館のチーム。
発見されたのは、全長約10センチで色鮮やかな緑色の胴体に白い腹のカエル。
樹上に生息し、大きな水かきのある足を広げてパラシュートのようにして滑空する樹上性のカエルの新種で木から木へと滑空して移動することができる。
新種のカエルは、腹部は明るい白で、白目も白、一方近縁種の方は、腹部はレモンイエローで、白目も黄色で、水かきの色、大腿部の色、体の大きさなども違うという。
今のところ、生息が確認されたのは農村地帯にある低地の森林2カ所だけ。
・インドネシアに新種フクロウ
インドネシア・バリ島の東隣にあるロンボク島で、「ポク」や「プーク」と聞こえる鳴き声が地元民に知られていたフクロウが 新種と分かったと、スウェーデン自然史博物館などの国際研究チームが米科学誌プロス・ワンに発表した。
ロンボク島のさらに東にあるスンバワ島やフローレス島などに生息するコノハズク類の一種と近縁だが、ロンボク島固有種と考えられるという。
ロンボク島にはインドネシアで2番目に高い火山のリンジャニ山(標高3276m)がある。
この新種は2003年以降の調査で標高25mメから1350m1までの範囲で分布が確認された。
腹側の茶色い羽毛に白い羽毛が交ざった姿がどの個体も似ており、かつての大噴火の際にわずかに生き残った集団の子孫かもしれないという。
研究チームは学名とは別に、通称を「リンジャニコノハズク」と呼ぶよう提案した。
・世界最大のワニ死ぬ
フィリピンのメディアによると、2011年9月に南部ミンダナオ島の南アグサン州で捕獲され、世界最大の生け捕りのワニとギネス認定された「ロロン」(体長6.17m・体重1075キロ)が2月10日夜に死んだ。
インクワイアラー紙(電子版)によれば、ロロンが飼育されていた南アグサン州ブナワン町のエロルデ町長は「ロロンは1月から餌を拒否するようになっていた」と語った。
今後専門家が死因を特定するという。
2月1日、環境庁はニホンウナギを絶滅危惧種に指定した。
自然界の生き物たちも、厳しい環境の変化に伴い厳しい現実の世界に直面している。
ニホンウナギが絶滅危惧種に (イラストを模写)