食品のロスと賞味期限

kanazu362010-12-30

巷は年末年始の宴会の季節である。
宴会の終わった宴席には食べ残し料理の山が。
すべてごみとして廃棄される。
世界中のあちこちで飢餓と貧困に苦しむ多くの人たちがいる
時代に“もったいない”話だ。
・食品のロス
 農林水産省は8月6日、外食産業における2009年の食品ロス統計調査結果の概要を公表した。
 それによると、食品使用量に対する食べ残しの割合(飲料類を除く)は、食堂・レストランでは3.2%、結婚披露宴では13.7%、宴会では10.7%、宿泊施設では14.8%であった。
 主な調理品別の食べ残し量の割合が高いのは、
 ・食堂・レストランでは、
  ・野菜が主体の料理6.5% ・スープ類5.4%
 ・結婚披露宴では、
  ・果実が主体の料理25.5% ・米が主体の料理20.7%
 ・宴会では
 ・米が主体の料理19.7% ・肉が主体の料理、野菜が主体の料理がともに12.0%
 ・宿泊施では
 ・スープ類22.1% ・菓子、デザート類19.2%
 となっている。
・賞味期限と消費期限
 全ての加工食品には、賞味期限又は消費期限のどちらかの期限表示が表示されている。
 ・賞味期限
  おいしく食べることができる期限。
  この期限を過ぎても、すぐ食べられないということではない。
 ・消費期限
  期限を過ぎたら食べない方が良い。
 消費者庁はこのほど、冷凍食品やスナック菓子などの加工品に法律で表示が義務付けられている「賞味期限」について、表示基準を見直すことを決めた。
 業界では、製造日から賞味期限までの期間のうち、残り3分の1を過ぎると店頭から撤去する「3分の1ルール」と呼ばれる慣行があり、期限内に廃棄される食品は年間1000万トン超えるとみられるという。
・病院食の残飯などを肥料に
 新潟市東区の木戸病院で、病院食の残飯や調理家庭で出る生ごみを肥料にして地元農家提供し、収穫されるコメやニンジンなどを再び病院食にして提供する取り組みを始めた。
 同病院は今年10月から、微生物の働きで生ごみを分解し肥料に変える処理機の稼動を始めた。
 病院によると毎日平均で残飯や調理くずなどが60〜70キロでるが処理機を使うことで10分の1ほどの肥料ができるという。
・もったいない運動
 2004年にノーベル平和賞を受賞した、ケニアの環境副大臣ワンガリ・マータイさんが、「資源を効率的に利用しましょう」と「もつたいない」を世界に呼びかける。
 今では世界各国でもったいない運動が展開されている。
終戦直後の日本の苦しい食糧事情を知った善意のアメリカ合衆国市民の団体が、日本の子供たちの為に脱脂粉乳の支援を行った。
料理がごみとして廃棄される光景を見ると戦後の学校給食に出た脱脂粉乳で飢えをしのいだ苦しい時代が嘘のように感じられる。
子どものころ食べ物を残すと母親が「もったいない。食べ物を粗末にすると目がつぶれる」と言っていた言葉が聞こえてくるようだ。

母の教え”もったいない” (イラストを模写)