野菜や果実を育て地域の特産品に
新潟県内各地で、野菜や果実を育て地域の特産品にと農家の
人たちの取組みが新聞を賑わす。
・野菜
・つららなす(柏崎市北条地区)
柏崎市北条地区特産の「つららなす」が柏崎のスーパーで売られている。
つららなすは、一般的には万寿満茄子といわれ柏崎市北条地区で作られている。
つららなすの一番の特徴は涼しそうな緑色をしており「みどりなす」ともいう。
北条地区のつららなすは、化学肥料や農薬を一切使わずに育てているため、他の万寿満茄子とはひと味違った味わいが楽しめる。
通常のなすと違い、紫色のアントシアニンが少ないため、クロロフィルの緑色が表面に出て、きれいな緑色をしているのが特徴。
またアクも少なく、味わいも通常のなすよりも淡白で爽やか。
食感もシャキッとした歯ごたえがある。
長く蒸かしても型崩れすることなく、なめらかな舌触り。
・パワーリーフ栽培(新発田市御幸町)
新鮮野菜パワーリーフは、新発田市が発祥の地と新聞に。
パワーリーフは、南米原産のツルムラサキ科の植物。
多年草でカルシュウム、亜鉛などが豊富に含まれ大正時代に漢方薬として渡来した。
新発田市の種権種苗店が新種改良し「パワーリーフ」と命名し2009年4月から発売した。
店内には、鉢に入った高さが2m以上もあるパワーリーフが売られている。
木には「パワーリーフ」と書かれたシールが結ばれている。
店員さんは「葉っぱの部分をさっと湯がくと、ぬくめりが出て、メカブやキクラゲのような
独特の葉触りが楽しめ、てんぷらにしても美味しいですよ」と。
パワーリーフは虫もつかず、他の植物の近くに置くとそれも虫がつきにくくなるという。
・果実
・アロニアベリーの栽培(新潟市江南区茅野山:8月20日)
新潟市江南区亀田地区で県内では珍しい果実「アロニアベリー」を地元の特産品に育てようと、2009年から栽培に取り組む若者たちがいる。
アロニアベリーは、バラ科の低木でチョークベリーともいう。
ブルベリーに似た1センチほどの黒い実が生る。
栽培するのは、亀田農業者会議メンバーの若者約20人で2009年から計約600本の苗木を植え現在は計1ヘクタールの畑に850本が植えられている。
メンバーの1人茅野山の土橋和夫さんの畑を訪れたのは2009年8月16日。
土橋さんは「ことし初めて植えたばかりでやっと実が生りだしました。仲間と協力し
将来的には収穫量を増やして、生産・加工・販売まで全部地元でやりたい」と。
2年ぶりに8月20日畑を訪れた。
畑の木々に1センチほどの黒い実が生っていた。
亀田農業者会議では今月末までに果実を収穫し飲用酢にして販売するという。
・ピーチベリー
新潟市西蒲区高畑のテラサワが果肉がピンク色のピーチベリーを同区の鷲ノ木栽培している。
社長の寺沢功次(58)さんは、「イチゴといえば色鮮やかな赤が定番。ここのイチゴは桃色です。今10種類ほどのイチゴの苗を栽培し販売しています。ピーチベリーも越後姫のようなブランド品になれば」と。
・南国のフルーツ「ファッションフルーツ」
村上市の瀬波温泉に温泉熱を利用した「南国フルーツ園」がオープンしたのが2010年7月17日。
南国フルーツ園は、広さ780平方メートルの温室2棟がある。
1棟はパッションフルーツ専用棟として240本を作付けしている。
パッションフルーツは、かんきゆ系の香りが強く、果実には種を含むゼリー状の果肉と果汁が入っておりビタミンCやミネラルも豊富で生でも食べられる。
パッションフルーツは一般的に収穫は年2回だが、同園では3年がかりで品種改良と耐寒性を高め温室栽培することで生育を早め年3回収穫する。
・ナツメとボケ
新潟市秋葉区蒲ケ沢にあおぞら農産有限責任事業組合の「あおぞら農産」がある。
同農園は日本で初めての大実ナツメと大実ボケを生産販売する。
会社は佐藤定雄(63)さんら園芸業者ら数人の仲間と組合をつくり2006年に果樹園をオープンし3年後の2009年から出荷できるようになった。
現在果樹園にはボケ約1000本・ナツメ約2000本の木が植えられ、契約農家分を含めると栽培面積は約10数ヘクタールでボケが約5000本・ナツメが約1万2000本植えられており収穫はこれから。
・ボケ
栽培しているボケは「大実ボケ」で1個400から800グラムもある。
ほとんどがジャムやボケ酒などに加工し販売する。
・ナツメ
果樹園に栽培されているナツメの苗木は中国から輸入したもの。
楕円形の小さな実で甘く生で食べられリンゴのような食感。
ビタミンCが豊富で中国では毎日のように食卓に並ぶ。
新潟県内各地では、野菜や果実を育て地域の特産品にと農家の人たちの取り組み活動が続く。
アロニアベリー畑を見学 (イラストを模写)