新潟市の湖沼めぐり
農林水産省は3月25日、美しい景観や歴史があり、
地域で親しまれている農業用ため池の「百選」を選んだ。
新潟県からは青野池(上越)・坊ケ池(上越)・朝日池(上越)・
じゅんさい池(阿賀野)の4池が選ばれた。
新潟市では市内全域に点在する22カ所の潟や池を紹介するマップ「新潟市の湖沼」
作成し希望者に配布した。
マップを片手に湖沼めぐりに出かけた。
・ドンチ池(西区:中権寺・面積0.4ha)
古くからある砂丘湖で周辺は樹木に囲まれ近くに墓地が整備されている。
墓地があり樹木に囲まれ静けさが漂う池を訪れる人はほとんどいない。
・佐潟(西区:赤塚・面積76ha)
国内10番目のラムサール条約に指定された湿地地。
春は桜、夏は蓮、冬は白鳥やカモなどが飛来する。
遠くに角田山と弥彦山の山並みが望め、潟の岸辺は遊歩道が整備されウオーキングを
楽しむ人の姿が見られる。
・仁箇堤(西蒲区:仁箇・面積6ha)
農業用水確保の目的で作られた堤。
背後の丘陵地帯は栽培用の柿団地が広がる。
柿は「越王おけさ柿」や「あんぽ柿」として出荷される。
・上堰潟(西蒲区:松野尾・面積13ha)
角田山の麓に位置する上堰潟は現在公園として整備され多くの人で賑わう。
春は菜の花と桜に彩られる。
公園では子どもたちが遊具で遊び、潟の岸辺をウオーキングする人の姿も見られる。
・鳥屋野潟(中央区:鳥屋野・面積180ha)
新潟市の市街地にあり、潟の周辺に公園や野球場やサッカー場などの公共施設が整備
されている。
春は桜、冬は白鳥などが飛来する野鳥の生息地。
・清五郎潟(中央区:清五郎)
鳥屋野潟のすぐ近くにあり、天寿園もある。
冬には白鳥などが飛来する。
・北山池(江南区:北山・面積2ha)
池はヘラブナ釣りの場として開放されており多くの人が釣りを楽しむ。
緑の花を咲かせる珍しい桜「御衣黄」の木が3本あり開花の季節には多くの人が花を見に
訪れる。
・松浜の池(北区:松浜・面積2.6ha)
阿賀野川と日本海のすぐそばにある砂丘湖。
夏から秋にかけては多くのトンポが飛びかいトンボの楽園。
「オオモノサシトンボ」というとても珍しいトンボも繁殖している池として有名。
・福島潟(北区:前新田・面積193ha)
福島潟は潟と名のつく湖では新潟県内で一番大きい。
春は桜と菜の花、最近では新潟市の準絶滅危惧種に指定されている「サワオグルマ」も
3000株ほどに増えた潟の一部を黄色く染める。
夏はオニバス、冬はオオヒシクイや白鳥などが飛来する野鳥の宝庫。
・番外:納豆ネバネバで池の水を浄化
新聞に、納豆のネバネバ成分を利用した水質浄化剤を使って、濁った池をきれいにする
実証実験が4月3日、大阪市内で行われたと出ていた。
実験を行ったのは水処理剤メーカーの日本ポリグル(大阪市)。
緑褐色のアオコなどに覆われていた池が、約6時間後には底まで透き通った。
短時間で効果が表れ、生態系への負荷も少ない水質浄化法として注目されそうだ。
水面から15センチ下までしか見えなかった杭全(くまた)神社の弁天池で、浄化剤
4キロを水に溶かしてホースでまくと、濁りが凝集し始め、2〜3時間後には塊が水面に
浮かんだ。
流出油の拡散を防ぐのに使われるフェンスを使って塊を除去すると約1メートル下の池の
底が見え、小魚やエビの姿も確認できた。
浄化剤は、納豆の糸に含まれるポリグルタミン酸が主成分の粉末で、濁りの原因物質を
効率よくからめ取り、魚などには害を与えない。
新潟市内全域に点在する潟や池は22カ所。
今回9カ所を回っただけ。
残りはまたの機会に。
湖沼めぐりを楽しむ (イラストを模写)