活字離れと辞書引き学習法
きょうから9月、2学期が始まった。
小学生のころ夏休みが終わり登校すると教室の黒板に
「実りの秋」「読書の秋」「勉強の秋」と書かれていた。
秋は昔から「実りの秋」「読書の秋」「勉強の秋」「スポーツの秋」
「食欲の秋」などといろいろいわれてきた。
子どもたちの活字離れが叫ばれている。
そんな中、辞書引き学習法が注目されていると新聞に。
・活字離れ
インターネットで活字離れを調べた。
活字離れとは、識字率が高い国や地域において、”新聞や書籍などの文字媒体”の利用率が低下することをいう。
全国学校図書館協議会の調査(2009年5月1カ月間)によると、1カ月の平均読書量は
・小学生が8.6冊 ・中学生が3.7冊 ・高校生が1.7冊
と減り続けている。
東京都が現代人の活字離れを食い止めようと、石原慎太郎知事・猪瀬直樹副知事の主導で庁内に対策を検討するチームを設置した。
文化庁の平成20年度「国語に関する世論調査」によると、雑誌や漫画を除いた1カ月の読書量で最も多かったのは「読まない」が46.1%、次いで「1・2冊」36.1%、「3、4冊」10.7%となっている。
しかも、64.6%の人が「以前より減った」と。
日本新聞協会は6月7日「全国メディア接触・評価調査」結果を発表した。
・新聞を読んでいる人は91・3%
・平日に朝刊を読む時間は平均24.8分
新聞読者の割合は2年前の前回調査より1ポイント減ったが、9割台を維持している。
約9割が自宅で新聞を読み、約7割が10年以上同じ新聞を購読。
91.9%の戸別配達制度を支持すると。
・辞書引き学習指導法
辞書引き学習指導法とは、「自分で考え、答えを導く力」を子供に身につけさせるために、立命館小学校教頭の深谷圭助氏(現中部大学現代教育学部准教授・44)が実践してきた学習指導法。
・分からない言葉があったら、自分で辞書を引く
・辞書を引いた言葉のページに付箋(ふせん)をはる
ことしも新潟日報主催の「ことばの学校」が6月7日開校した。
本年度最初の出前授業が新潟市西区の青山小学校で行われ、その様子が新聞で紹介されていた。
深谷さんが勧める辞書の活用法は、通し番号と調べた言葉を書いた付せんをどんどん辞書に張っていく「辞書引き学習法」。
辞書引き学習法を思いついたのは、「国語」の時間ではなく、ある女子児童が「社会」の授業で国語辞典を引いている姿を見たのがきっかけ。
「辞書はもっといろんな場面でつかっていいんだ」と気付かされたと。
出前授業で深谷さんは、「ぱっと開いたページの中から、知っている言葉を見つけ手どんどん付せんを張っていこう」と呼びかけると、児童は一斉に辞書を開き、夢中で言葉を探し始めた・・・。
辞書引きの実践は10分で終了。
児童の辞書には付せんが無数に付けられている。
最後に深谷さんは「辞書を引いて知っている言葉をどんどん増やしてほしい」と。
・書育(書く力は育む力)
教育学者や文具メーカー団体などが今年2月に「書育推進協議会」を設立した。
書育とは、手で文字を書く行為で、人が育(はぐく)まれる」という考えを表現した造語。
文字を手書きする行為が、学習力やコミュニケーション力、創造力を養うという。
協議会では手書きのよさを広く伝えたいと。
・番外:相撲専門誌「大相撲」の休刊
読売新聞社が発行していた隔月刊誌「大相撲」が先月8月24日発売の9月号で休刊となった。
特大最終号の表紙には「長い間のご愛読ありがとうございました!」と書かれ表紙をめくると「大相撲」は今号で休刊となります・・・と。
“56年間分(620冊)全部見せます!「大相撲」の表紙を飾った力士たち”。
創刊号の表紙を飾ったのが横綱吉葉山と大関三根山で特大最終号は横綱白鵬が飾る。
表紙を最も多く飾ったのが、横綱大鵬の66回で2位は横綱貴乃花の64回。
1954年(昭和29)4月、月刊「読売スポーツ」の臨時増刊として創刊した。
翌1955年(昭和30)3月(春場所特集)号より表紙上段に「読売新聞社発行大相撲」のタイトルに変更。
貴乃花ブームの最盛期には15万部近くを発行、しかし、ここ数年は1万部を割っていた。
これも時代の流れ、大相撲の不人気と若者の活字離れが休刊の大きな原因か・・・。
パソコンや携帯電話など情報機器の普及で誰もが簡単に漢字を使えるようになった。
漢字は「読み・書く」時代から、情報機器による「読み・打つ」時代にと。
本も紙から電子書籍時代に突入。
電子書籍が活字離れの切り札となるか・・・。
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